基本の構え方

 

ボウリングをやったことがある方は、ちょっと思い出してください。ボールを投げる前、アプローチに立った時にどんな感じで立っていましたか?

おそらくほとんどの方は、そんなこと意識していないですよね。どんな感じに立っていたかなど覚えていないのが普通だと思います。しかしよく考えれば、どんなスポーツだって動き出す前にしっかり構えます。野球のバッター、プロゴルファー、短距離走のランナー・・・etc。ボウリングだって同じです。しっかり構えずにいきなり投げても、ちゃんと投球できる訳ないんです。

しっかりピンを倒すための構え方、それを解説します。

1.しっかり止まって立つ

よく見かけるパターンとして、ボールを持ってアプローチに上がったと同時に、そのまま走り出すパターン。

どこを狙うのかも決めていないがごとく、いきなり投げてしまう人が多いですよね。本人は狙いを定めているのかも知れませんが、しっかり構えもせずに狙いなんか定まる訳はありません。

アプローチに上がったら、ボールを持ってその場で止まり、しっかり狙いを定めてから歩き出しましょう。

2.どこに立つかを決める

次に立つ場所です。

「ボウリングを学ぼう」ー「ボウリングのレーン」のページで、レーンには39枚の板目がある事を解説しています。この板目がここで生きてきます。構える時に、どこに立つかを決める目安になるのが「板目」です。

板目は、右投げの場合右から順に1枚目、2枚目、3枚目・・・となっていて、一番左が39枚目です。この板目の考え方はボウリングでは非常に重要で、この次の「狙い方」でも重要になります。

詳しくはその項目で解説しますので、ここではまず「構える時はどこに立つかを必ず決める」と覚えてください。

3.狙い方

では、最後に狙う場所を解説します。「えっ?狙うのってピンを狙うんじゃないの?」と思う方もいるでしょう。ボウリングでは、アプローチに立って狙いを定めるのは、ピンではなく「スパット」です。これも「ボウリングのレーン」のページで解説しています。

ボウリングのレーンには、ファールラインから約15フィート(レーン全長の3分の1)のところに、三角形の「スパット」が記してあります。これは板目で5枚おきに付いていて、これをピンに向かって延長していくと、おおよそそれぞれのピンの立っている位置になります(実際には少し違います)。ですので、この「スパット」を利用して狙いを定めると、遠くのピンを狙うよりも精度よくコントロールができるのです。

投球時は、スパットをよく見て狙いを定めましょう。

さて、ここで重要なことがもう一つ。2項の「どこに立つかを決める」事です。

control(1)

上の例は、アプローチで5枚の位置に立ち、狙うスパットも5枚だった時のボールの軌道です。必ずしもこうなるわけではありませんが、おおよそ真直ぐの軌道で狙っているので、ボールも真直ぐ5枚を進むイメージです。

control(2)

次に、同じ5枚のスパットを狙うのに、立ち位置が10枚だった場合はどうでしょうか? 当然、先程より軌道は右に向きます。上の例では右に行き過ぎてガターに落ちてしまいます。

このように、同じように5枚のスパットを狙っても、立ち位置が違えばボールの軌道は全然変わります。アプローチに立つ時は、立ち位置をしっかり決めるというのはこの理由からなのです。

いくらコントロールが良くて、狙ったところを通せても、立ち位置が毎回バラバラでは思い通りの軌道でボールを投げることは出来ません。