ルールとマナー
ボウリングは誰でも手軽に楽しめます。しかし、手軽さ故に結構意識されていない、ボウリングのルールとマナー。みんなが気持ちよく楽しめるように、ルールとマナーをしっかり学んでおきましょう!
1.ルール
ボウリングはれっきとした「スポーツ」です。ですので、当然ルールがあります。世界大会でも適用されているルールです。意外と知られていないルールを紹介します。
- (1)ファール
-
ボールを転がす部分を「レーン」と言います。「レーン」の手前には助走をつける「アプローチ」と呼ばれる部分があります。「レーン」と「アプローチ」の境界には黒い線が引いてあります。意外と知られていませんが、この黒い線を「ファールライン」と呼びます。
ボールを投げる時、足や体がファールラインを超えてレーンに入り、レーンに触れてしまった場合は「ファール」となります。ファールになるとその投球は無効となり、例え10本倒れていても得点は「0点」です。2投目として投げ直しとなります。
もし、2投目にファールした場合は、1投目の倒ピンのみ有効となり、2投目は「0点」となります。
- (2)デッドボール
-
レーンの両側にある溝を「ガター」や「ガーター」と呼びます。時々、ガターに落ちたボールが勢いで跳ね返り、ピンに当たって倒すことがあります。「ラッキー!」と喜んでいる人が多いですが、実はこれの得点「0点」なんです。
レーンに1度落ちたボールは「デッドボール」となり、このボールでピンが倒れても無効です。ですので、1投目であれば倒れたピンを立て直して2投目を投球、2投目がデッドボールになったら、その2投目は無効となり得点は「0点」です。
- (3)ピン倒れ
-
ボールがピンに当たり、ピンが倒れるときに他のピンに当たり、ピンが倒れずに位置がずれる事があります。大きくずれると、降りてきたマシンがピンに当たり、ずれたピンが倒れてしまいます。
この時倒れたピンはどんな扱いになるのでしょうか? 実はマシンが当たって倒れたピンは正当に倒れたものとは見なされません。正しいルールでは、倒れたピンが元々あった場所に立て直さなければならない事になっています。例えば5番ピンがずれて4番ピン付近に移動し、そこにマシンが下りてきて倒れた場合は、倒れたピンを5番の位置に立て直すことになります。
もし、ずれたピンが倒れずにそのまま立っていた場合は、ずれたままの状態で元の位置に戻さずにプレーを続行することになっています。
2.マナー
どんなスポーツにも「マナー」が存在します。しかし、「ルール」と違って「マナー」は一般には知られていない事が多いものです。それはボウリングでも同じ。意外と知られていないマナーが多いんです。
中には危険を防止するためのマナーもあります。マナーを学んで、楽しくボウリングを楽しみましょう。
- (1)同時投球しない
-
①危険防止
隣り合ったレーンに入った人同士が、同時に投球動作に入るシーンをよく見ます。実はこの同時投球、非常に危険です。ボウリングのボールは成人男性の場合、およそ5kg以上のボールを使います(9~11ポンド)。少し重めのボールを使う人だと6kg、マイボールを使う競技者はほとんどが15ポンドを使用しますので、7kgにもなります。
そんな重いものを振り回しているところで、万一お互いがぶつかったらどうなるでしょうか? 誤って足に落としたりでもすれば骨折などの大けがのもとになります。レーンに転べば頭をぶつけたりという危険もあります。
②集中を邪魔しない
大会の選手として練習している人は、一投毎に集中をして投球しています。隣でいきなり同時に投球されると集中が出来ません。普段だって、いきなり隣から人が飛び出てくると驚きますよね?
以上のような理由から、同時投球はマナー違反とされています。次のようにして隣を確認してください。
- アプローチに上がる前に、左右の隣に投球動作に入っている人がいない事を確認する。
- アプローチには投球直前に上がる。ボールを持たずに上がらない。
- 投球したボールが戻るのを待つときは、一度アプローチから降りる。
- (2)ボウリング用シューズを履く
-
自分専用のシューズを持っていない人のために、ボウリング場には必ずレンタルシューズが準備されています。レンタルシューズをを使用するのは、普通の靴では投球しにくいからです。
ボウリングシューズの底には皮が貼られていて、投球の際に滑らせ易く出来ています。ボウリングでは、最後の1歩は足を滑らせてボールを転がします。この動作がしやすいのがボウリングシューズです。
また、一般の靴でアプローチに上がると靴底の汚れでアプローチが痛んで滑りにくくなります。つまづいて転倒するなど怪我のもとになります。怪我の防止とアプローチを保護するため、必ずボウリングシューズを履いてください。
- (3)ファールをしない
-
「マナー」というより「ルール」ですが、一般には意外と認識されていません。「ルール」の項目で説明している通り、ファールは0点です。しかし、普通ボウリング場でプレーしていても、ファールして0点になることがほとんどありません(自動判定できちんとファールになるボウリング場もあります)。 このため、意識せずにファールしている人が非常に多いんです。
レーンには、ボールが投球される衝撃からレーン材を保護する特殊な「オイル」が塗布されています。もしファールをして足がレーンに入ってしまうと、このオイルは非常に滑りやすく転倒する危険があります。レーンの両サイドにはボールが戻ってくるラックなどがあり、頭をぶつければ大怪我をします。
また、底にオイルが付いたシューズは滑らなくなりますので、つまづく危険があります。さらにオイルが付いたシューズでアプローチを歩けば、アプローチも汚れて滑らなくなります。
とにかく悪いこと尽くし。ファールは絶対にしないように気を付けてください。